▍特別な理由その3:こだわり抜いた方法で徹底的高品質に仕上げていること
コーヒー収穫期になると、ピースウィンズスタッフが集落ひとつひとつを訪問し、美味しいコーヒーを作るために必要な収穫と加工がしっかりなされているかをチェック、指導しています。
家族や集落単位で収穫をした後、ビニールシートの上にコーヒーチェリーを広げて、十分に熟したものだけ次の加工に回すよう選別します。収穫する人によって、赤い実の判別がまちまちになることもあり、過完熟や未熟なチェリーも混ざることがあるため、この工程はとても重要です。
▍秘密兵器登場
ここで、ピースウィンズが導入している2つの秘密兵器が登場します。
秘密兵器① コーヒーチェリーパドル
ひとつ目はコーヒーチェリーパドルと呼ばれる、洗濯板くらいの大きさの板に50個の穴が開いたものです。

[大工さんに依頼して作ってもらったチェリーパドル]
収穫後の選別が終わったコーヒーチェリーの中にチェリーパドルを突っ込むと、50個の穴にチェリーが無作為に入ります。この50個のチェリーの中に、色の薄い未完熟、もしくは黒くなりすぎてしまった過完熟のものが5個以上入ってしまっていたら、選別をやり直すという目安として使っています。
このコーヒーチェリーパドルを使っても、「この色はOKかなぁ??」と迷うような微妙なものもあります。そんな時には、写真左に写っているATCと書いてある2つめの秘密兵器を使用します!
秘密兵器② 糖度計(ブリックスメーター)
これは糖度計(ブリックスメーター)といって、甘さをチェックするものです。

[コーヒーチェリーの果汁を絞ってセンサー部分に塗り、糖度計でチェリーの甘みをチェック]
中を覗くと温度計のような目盛りが見え、糖度が表示されています。この糖度は、最近日本のフルーツにも記載されているケースがあります。

[糖度計をのぞくと、数値が青く表示されている]
ちなみに、柑橘類で13度前後、りんごが15度前後、ぶどうで16度以上のものが美味しいとされているそうですが、私たちのピースコーヒーは何と糖度20度以上をクリアしたコーヒーのみ次の加工(脱肉)に移ります。コーヒーは果実だ、といわれることもありますが、この糖度計の数値がコーヒーは果実であることを裏付けていますね。
▍二次加工からコンテナ詰め、輸出
ここからは、写真とともに、日本に届くまでの様子をご説明します。
買い取り
まず、とても広いレテフォホの端から端まで、ピースウィンズがトラックでコーヒーを買い取りに行きます。

[時期になると、ピースウィンズは毎日生産者の家まで買い取りに赴く。まずは家の梁にロープを張り、秤を取り付けて重さを計っていく]
追加乾燥
農家さんから受け取ったコーヒーは私たちピースウィンズの手によって二次加工が進められます。まずは、水分値を均一にするためグリーンハウス(乾燥用温室)にて再度乾燥します。その際に、水分活性値を使い、コーヒー豆の内部の水分を計測していきます。

[グリーンハウスでの追加乾燥の様子、畝を作って時間を決めて一日中撹拌を続ける]
レスティング(キュアリング)
追加乾燥工程を終えたコーヒー豆は、袋に入れて最低でも約1ヶ月はレテフォホにある倉庫にて保管します。この保管は豆を休ませることが目的で、レスティングまたはキュアリングと呼ばれ、隣り合った豆同士で水分の受け渡しを行い、より豆の水分の均一化が進みます。また、コーヒーのトゲトゲした青々しさ(若さとも呼ばれます)が落ち着くと言われています。

[レスティング/キュアリングの様子、並べ終わったらブルーシートをかけて休ませる]
首都ディリへ運搬・精選
レスティングが終了した豆が一定の量になり、輸出のタイミングが近づくと、電気が通っていて大型加工機械がある首都ディリまで一気に豆を降ろします。涼しいレテフォホと違い、首都ディリは海抜ゼロのため高温多湿な環境で、ここからはコーヒー豆の劣化とのスピード競争が始まります。

[一気に高地レテフォホから首都ディリにトラックで、1回に輸出するコーヒー豆の全量を運搬する]
じつはコーヒーは大豆のように殻に覆われており、加工設備で脱穀するところから始まります。その後、1回目の比重選別を行い、機械で豆の大きさごとにふるいにかけるスクリーン選別によって4つのサイズに分けられた豆は、再度比重選別機にかけられ、色彩選別機を通って、ハンドピックのベルトコンベヤーへと運ばれます。最後は人の目を使ったハンドピックで欠陥豆は取り除かれ、輸出規格をクリアした豆だけがピースコーヒーになります。

[大きな電力が必要な加工機械は、首都ディリにしかないため、ここで一気に加工を行う]
袋詰め・コンテナ詰め
輸出後のコンテナ船での運搬時の品質劣化を最低限にとどめるため、他の企業や団体に先駆けて、麻袋の中に海外から輸入しているグレインバッグ(穀物袋)を導入し、美味しさ・鮮度を保ったまま日本に豆を輸出することに注力しています。

[麻袋の中にグレインバッグ(穀物袋)を導入、一つずつ口を絞り、留め具で止めた後、麻袋の口をミシンで縫っていく]
そして、コーヒーを積むコンテナの中にもちょっとした秘訣があります。輸出の際は、熱帯気候の東ティモールから日本に向けての赤道を越えた航行で急激な温度変化が起こり、どうしてもコンテナ内に結露が発生します。何も手立てをしないと、コーヒーは水分が大好きなので結露した水分をすぐに吸着してしまいます。結露からコーヒーを守るためにグレインバッグを使っていますが、念には念を入れて、コンテナの内側に付着する水分を豆に届かせず吸収するためのカートン紙を、隅から隅まで張り巡らせます。

[マイクロロットごとにコンテナに積むため、積む順番や麻袋の数に気を付けて一つ一つコーヒーを運び込んでいきます]

[コンテナを積んだ船は、途中シンガポールに立ち寄り、約1か月かけて横浜港を目指します]
横浜港到着・デバンニング
豆が到着しますよ、という連絡を受け、横浜港まで迎えに行きます。そしてコンテナ開封作業に立ち会いますが、この作業をデバンニングと言います。

[横浜に到着したコーヒーの麻袋はコンテナから一つずつ出してベルトコンベヤに乗せ、大型の秤で重さをはかっていきます]

[コンテナから出されたコーヒーは、急に冬の日本の寒さにびっくりしているかもしれませんね]
東ティモールの港を出港した豆は、約1か月の船旅を終え横浜に到着し、1年を通して17℃に保たれた定温倉庫に保管されます。

[長い時間をかけ、果実だったコーヒーチェリーが製品になっていく]
東ティモールのレテフォホから始まったコーヒーが、皆さまのお手元に届くまでの旅はいかがでしたでしょうか。
| 見ていただきましたように、少しでもコーヒーに良いと聞いたことはどんどん実践して、美味しく味わっていただけるように徹底して品質管理をしています。このこだわりが、レテフォホの東ティモールピースコーヒーの他にはない特別な美味しさにつながっています。 |
