【第三回「生産者と消費者の距離」】

どうも、吉田です。
 
レテフォホへ来てから約二週間が経過しました。あと数日でレテフォホとはお別れです。
​ここ最近はレテフォホ滞在一週目の時よりも収穫や、買い付けといった農家に近づいたことが続きました。

コーヒー農園やそのエリアを数カ所みたのですが、どこも山の奥であったり激しい凹凸のあるガタガタ道を超えたところにあったりと中々移動が過酷な場所ばかりです。当たり前ですが、生産者と消費者の物理的な距離の遠さを感じました。ここからさらに海を越え、日本や世界中に向かうと考えると生産国が自身とさらに遠く離れた存在であると実感してしまいます。
 
 
最近目にする生産者の背景を伝えることをテーマにしたコーヒースタンドなどでは、お店で農家の人々について知ることができます。このような消費国でのみ生きる人々が手にする何気ない一杯の生まれ故郷へと想いを馳せる行いには、生産国との心理的な距離を近づける必要があると私は考えているのですが、物理的な距離を自分の身を以て体験した者としてはその距離を近づけるというのは中々難しいことのように思ってしまいます。 
 
 
ですが正直、きっかけさえあれば簡単なのです。口にしたコーヒーを美味しいと感じたら、ただそれだけで終わるのではなく、その背景に興味を持ってみる。このワンステップだけで距離を縮める大きな進歩となるでしょう。
上記したコーヒースタンドではそれが受動的に起こります。ですが私はそれが主体的に起こることでより強い効果をもたらすと信じています…とこんなことを自炊や、近所の子供と挨拶を交わしたりしながら考えています。

兎にも角にもレテフォホはディリとは異なった自身の故郷にいるような居心地の良さがあるのです。それはここに住む人々の強い繋がりをお裾分けしてもらっているからなのかもしれません。ここを離れてしまうことが実に名残惜しいです。またしても、帰ってくることを心に誓ってしまいそうになりました。
 
 

 【吉田通信目次】

第一回「戻ってきた、東ティモール」

第二回「現場から考える生産者支援」

第三回「生産者と消費者の距離」

第四回「心の豊かさ」

第五回「東ティモールで得たもの」

 


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