【下村通信】第二回
2026年度大学生インターン
先週1週間はディリを離れ、エルメラ県のレテフォホに滞在しました。

夕暮れのレテフォホ。標高の高い山あいにコーヒーの産地が広がる
ホームステイ先の家族から「レテフォホは寒いよ」「道がデコボコだよ」と聞いていたので、どんな場所なのかワクワクしながら向かいました。
寒さは北海道出身の僕にとってむしろ快適でしたが、道の険しさには驚かされました。ディリからレテフォホまでの道は、これまで人生で通った中でも一番と言っていいほどデコボコ。車の中で何度も大きく揺られながら、これから始まる1週間への期待がどんどん膨らみました。
▍農家さんを訪ねて — 職人技と信頼関係
火曜日は農家さんを訪問し、コーヒー豆の水分値をチェックする作業に同行しました。機械で数値を測るだけでなく、豆を手で触り、匂いを嗅ぎながら状態を確認する姿はまさに職人技。

農家さん、スタッフの皆さんと。真っ赤に熟したコーヒーチェリー
そして何より印象的だったのは、Peace Windsのスタッフが作業だけでなく、農家さんとのコミュニケーションをとても大切にしていたこと。日頃から築いている信頼関係があってこそ、この仕事が成り立っているのだと感じました。
▍初めてのコーヒーチェリー収穫
翌日は、農家さんと一緒にコーヒーチェリーの収穫も体験しました。

農家さんに教わりながら、初めてのチェリー摘み
朝9時から12時までの3時間でしたが、初めての僕には想像以上に大変な作業。農家さんの作業スピードには全くついていけませんでした。しかも、3時間というのは比較的短い方で、収穫が多い時期には朝から夕方まで作業することもあるそうです。

一緒に収穫した農家さんと
収穫したチェリーは、選別、果肉の除去、洗浄、乾燥など、たくさんの工程を経てようやくコーヒーになります。普段ただの「消費者」として飲んでいた一杯のコーヒーが、どれだけ多くの人の手と時間を経て届いているのかを実感しました。
▍コーヒーの買い付けに同行して
残りの日はコーヒーの買い付けにも同行しました。

買い付けたコーヒー豆の袋を担いで
農家さんにとって、コーヒーを売ることがどれほど大きな意味を持つのか。売れた時の皆さんの笑顔から、喜びだけでなく、安心感や達成感のようなものも感じました。
そして、農家さんへ向かう道は、ディリからレテフォホまでの道よりもさらに険しいものでした。一瞬言葉が出なくなるような道を車が進んでいく。「こんな場所で育ったコーヒーが日本まで届くんだ」と思うと、なんだか特別なものに感じられました。
今回の東ティモール滞在では、卒業論文の調査も行っています。レテフォホの幼稚園を訪問し、先生方にインタビューをさせてもらいました。事前に勝手なイメージを持っていましたが、実際に訪れると先生方はとても親切で、教育への熱意も強く感じることができました。

訪問したレテフォホの幼稚園で、先生と子どもたちと
▍「関心の外」から「自分事」へ
この1週間で特に感じたのは、東ティモールという国やコーヒーというものが、これまで「関心の外にあったもの」から、少しずつ「自分事」になってきていることです。
例えば、道が舗装されることは一見良いことに思えます。しかし、レテフォホでは、これまでデコボコの道に慣れていた人々が、舗装された道ではスピードを出しすぎてしまい、事故につながることもあるそうです。
この話を聞いて、現地の人々の生活や背景を理解した上で、本当に必要なことを考えることの大切さを学びました。
この1週間、Peace Windsの職員の方々と活動する中で、現地の人々とのコミュニケーションを大切にしながら、その地域やコミュニティを俯瞰して見る視点の重要性も感じました。
実際にその場所へ行き、自分の目で見て、人と話してみなければ分からないことがたくさんあります。
そして今週も、コーヒーの買い付けのためにレテフォホへ向かいます。
たくさんのコーヒーを日本に届けるために働く農家さんや、現地で農家さんと向き合うスタッフの皆さんの力に、少しでもなれるように、今週も頑張ります!🇹🇱☕️
